この記事のポイント
- iPadの「リセット」には再起動と初期化(すべてのコンテンツと設定を消去)という意味の違う2つの操作がある
- 初期化する前はバックアップとApple Accountのパスワード確認が必須
- パスコードがわかる場合は設定アプリから、忘れた場合は条件次第でコンピュータなしでも初期化できる
- 初期化後に「アクティベーションロック」で使えなくなるのを避けるため「探す」の扱いに注意する
iPad Proの「リセット」には種類がある
「iPad Proのリセット方法」を調べている場合、動作がおかしいときの再起動を探しているケースと、売却・譴渡や不具合の切り分けのために初期化(工場出荷時の状態に戻す)を探しているケースの2つが考えられます。目的によって操作がまったく違うため、まずどちらが必要かを確認しましょう。
| 操作 | データへの影響 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 再起動(電源の入れ直し) | データは消えない | 動作が重い・アプリが固まったときの応急対応 |
| すべてのコンテンツと設定を消去(初期化) | 本体のデータ・設定がすべて消える | 売却・譴渡、動作不具合の切り分け、パスコード忘れ時の最終手段 |
注意点: 初期化(すべてのコンテンツと設定を消去)を実行すると、写真・連絡先・アプリのデータなどはすべて削除され、元に戻せません。先にバックアップを取ってから進めることが強く勧められています。
初期化の前に必ず確認しておきたいこと
iPad Proを初期化する前には、下記の3点を済ませておくと安心です。
- バックアップ: iCloudまたはパソコン(Mac/Windows)にバックアップを取っておく
- Apple Accountのパスワードを確認しておく: 初期化の最終段階でApple Accountのパスワード入力が求められます
- 「探す」の扱いを決めておく: 売却・譴渡する場合は初期化前に「探す」をオフにしておかないと、次の人が使い始められなくなる「アクティベーションロック」の原因になります
通常の再起動で直ることもある
画面がカクつく、アプリの動きが重いといった場合は、初期化の前に通常の再起動を試す価値があります。Apple公式サポートでは、ホームボタンの有無によって操作が次のように案内されています。
ホームボタンのないiPad(iPad Proの多くのモデルが該当)
- トップボタンと、どちらか片方の音量ボタンを同時に長押しする
- 画面に電源オフスライダが表示されたら指を離し、スライダをドラッグする
- 電源が切れるまで約30秒待つ
- 電源を入れるときは、Appleのロゴが表示されるまでトップボタンを長押しする
ホームボタンのあるiPad
- 電源オフスライダが表示されるまでトップボタンを長押しする
- スライダをドラッグし、電源が切れるまで約30秒待つ
- 電源を入れるときは、Appleのロゴが表示されるまでトップボタンを長押しする
iPadOS 18以降ではコントロールセンターからも電源を切れます。画面右上から下にスワイプしてコントロールセンターを開き、右上の電源ボタンを長押ししてから離し、表示されたスライダをドラッグする操作です。
通常の再起動を試しても画面が反応しない・フリーズしたままという場合は、無理に操作を繰り返さず、Apple公式サポート:iPadを再起動するのページを確認するか、Apple直営店・Apple正規サービスプロバイダに相談することが案内されています。
パスコードがわかる場合:すべてのコンテンツと設定を消去する手順
売却・譴渡の準備や、不具合の切り分けで工場出荷時の状態に戻したい場合は、設定アプリから初期化します。Apple公式サポートでは次の手順が案内されています。
- 「設定」アプリを開き、「一般」をタップする
- 「転送または[デバイス名]をリセット」をタップする
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップする
- 画面の指示に従って「続ける」を選ぶ。eSIMを利用している場合は「eSIMを残してデータを消去」か「eSIMを含めすべて消去」を選ぶ(eSIMを消去した場合は通信事業者にモバイルデータ通信プランの再有効化を依頼する必要がある)
- デバイスのパスコードを入力し、バックアップの完了を待つ
- Apple Accountのパスワードを入力して完了する
- 初期化が終わると「こんにちは」という設定開始画面が表示される
詳しい手順や最新の画面表示はApple公式サポート:すべてのコンテンツと設定を消去する手順で確認できます。
「転送または[デバイス名]をリセット」の画面には、消去以外にもいくつかの選択肢が用意されています。目的に合わない項目を誤って選ばないよう、画面の説明文をよく読んで選ぶことが大切です。
パスコードを忘れた場合の初期化方法
パスコードを忘れてしまった場合、現在のパスコードを確認したり、パスコードだけを取り除いたりすることは基本的にできません。初期化してApple Accountで再設定する流れになります。
コンピュータを使わずに初期化する場合
Apple公式サポートによると、下記の条件がすべてそろっていれば、パソコンなしで初期化できます。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| OSバージョン | iPadOS 15.2以降(iOS/visionOSも同様の仕組みあり) |
| 「探す」 | 事前に有効になっていること |
| 通信 | モバイルデータ通信またはWi-Fiに接続されていること |
| Apple Account | Apple Accountとそのパスワードがわかること |
iPadOS 17以降では、次のように進みます。
- ロック画面でパスコードを何度か間違えて入力し、「[デバイス]は使用できません」という画面を表示させる
- 「パスコードをお忘れですか?」をタップする
- 「セキュリティロックアウト」画面で「[デバイス]のリセットを開始」をタップする
- Apple Accountのパスワードを入力し、Apple Accountからサインアウトする
- 「[デバイス]を消去」をタップする(ここでデータと設定がすべて削除される)
- 再起動後、画面の指示に従って設定し直す。バックアップがあれば復元し、新しいパスコードを設定する
iPadOS 15.2・16の場合は、ロックアウトされた状態でネットワークに接続し、Apple Accountにサインインして「探す」が有効であれば、同様に「[デバイス]を消去」の項目が表示される仕組みです。この方法が使えない場合の最後の手段として、パソコンを使う方法に進みます。詳細はApple公式サポート:パスコードを忘れた場合にコンピュータなしでリセットするで確認できます。
パソコン(Mac・Windows)を使って初期化する場合
「探す」が無効になっている、OSが古い、ロックアウトが解除できないなどの場合は、パソコンを使ったリカバリモードでの初期化が案内されています。
- iPadの電源を切る
- Mac・Windowsパソコンとケーブルで接続する
- Macは「Finder」、Windowsは「Appleデバイス」アプリを開いてデバイスを選ぶ
- リカバリモードに入る(機種ごとに指定されたボタン操作が必要)
- Macでは「復元」、Windowsでは「この[デバイス]を信頼する」のあと「一般」から「復元」を選ぶ
- 画面の指示に従い、利用規約に同意して復元を完了する
機種ごとのボタン操作やリカバリモードの正確な手順はApple公式サポート:コンピュータを使ってパスコードをリセットするで確認してください。パソコンを用意できない場合は、Apple Store直営店またはApple正規サービスプロバイダに相談する案内もあります。
初期化後に「使えない」状態にならないための注意
「探す」をオンにしたままApple Accountの情報がわからない状態で初期化すると、アクティベーションロックによって次の人(または自分)が設定を進められなくなることがあります。売却・譴渡の前は、初期化前に「探す」をオフにしておくことが重要です。
すでにアクティベーションロックがかかってしまい、Apple Accountの情報もわからない場合は、初期化だけでは解除できません。購入時の証明書などを用意して、Apple公式サポートのアクティベーションロック解除の案内に沿って問い合わせる流れになります。
初期化・バックアップ作業をスムーズにする周辺アイテム
初期化やリカバリモードの作業中にバッテリーが切れると、作業が中断して再度やり直しになることがあります。あわせて確認しておきたいアイテムを紹介します。
Anker 737 Charger (GaNPrime 120W) USB-C急速充電器
iPad Proの充電規格に対応したUSB-C PD対応の急速充電器です。初期化やリカバリモードの作業は数十分かかることがあるため、作業前にしっかり充電しておく、または作業中に給電し続けられる環境を用意しておくと安心です。複数ポートがあるため、パソコンと同時に充電ケーブルをつないでの作業にも使いやすいと評価されています。
Anker PowerLine III USB-C & USB-C ケーブル(2m)
パソコンを使ったリカバリモードでの初期化には、iPadとMac・WindowsパソコンをUSB-Cケーブルで接続する作業が必須です。断線しにくい設計で評価されているケーブルを1本予備で持っておくと、接続が不安定で作業が止まるといった事態を避けやすくなります。長さにゆとりがあるタイプは、デスク上での作業のしやすさでも評価されています。
SanDisk iXpand Flash Drive Luxe(USB-C/Lightning対応)
初期化前に写真や動画を手元にも残しておきたい場合に使えるUSBメモリです。iCloudやパソコンへのバックアップに加えて、よく使うファイルだけを手元のメモリにも複製しておくと、初期化後の確認がしやすいと評価されています。USB-C対応のiPad Proであれば直接接続して使える点が便利とされています。
まとめ
iPad Proの「リセット」は、データを消さない再起動と、データをすべて消す初期化(すべてのコンテンツと設定を消去)の2種類に分かれます。動作が重い・固まったときはまず再起動を試し、改善しない場合や売却・譴渡の準備をする場合は、バックアップとApple Accountのパスワードを確認した上で初期化に進むのが安全な順序です。パスコードを忘れた場合も、条件がそろえばパソコンなしで初期化できる仕組みが用意されています。どの手順でも、作業前の準備(バックアップ・「探す」の確認・充電)を丁寧に行うことが、スムーズな初期化につながります。
iPad Proのリセット方法|初期化前に確認したい手順と注意点をまとめました
通常の再起動で直るケースと、すべてのコンテンツと設定を消去する初期化が必要なケースを切り分け、パスコードがわかる場合・忘れた場合それぞれの公式な手順に沿って進めることが、データを失わずに安全にiPad Proをリセットするポイントです。バックアップとApple Accountの情報確認を済ませておけば、落ち着いて初期化作業を進められます。









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